平成22年式 BMW 325i ツーリング 試乗レポート
中古車は新車とは違い、まったく同じ状態の車はありません。厳密に言うと新車も同じではないのですが、それまでの走行や保存の状態でその個体差が大きく違うのが中古車です。
そういう意味で、とある中古車販売店の社長は「その中古車は世界に一台、出会いが大事」だと言っていましたが、確かにそうなのだろうと思います。
今回ご紹介するクルマは平成22年(2010年式)のBMW 325i ツーリングです。
BMW 325i ツーリング
BMWといえば、人気が高いドイツ車の中でもファンが多いメーカーです。
私もその昔、E36の320iに乗っていたことがありましたが、外から見ているイメージと実際に乗った後の印象が違うクルマとして覚えています。
ディーラーで試乗させてもらっても“しっかりと作ってあるクルマ”という印象だけでしたが、所有して乗ってみると凄く良くできていることが判るクルマだと思います。
なんといってもエンジン搭載位置をはじめとするクルマづくりに対するこだわりが、直進安定性やハンドリングに良い影響を与えていて、そこそこのスピードで長時間走るようなシチュエーションでは、感心するほど快適で安定した走行をしてくれます。
最近ではいろいろと変わりはじめて来ましたが、伝統の直6エンジンとFRレイアウトはとても魅力的です。
比較的コンパクトなボディながらハイパワーなエンジンを搭載するグレードもあるので、例えば同じ3シリーズでも車種によっては違ったキャラクターを見せてくれるのも特徴的です。
今回試乗したのは最近友人が日産エルグランドから乗り換えた、3シリーズのステーションワゴンであるツーリングだったのですが、自分では多分買わないツーリングの試乗は楽しかったです。
325iツーリングは、325というネーミングから2.5リッターエンジンかと勝手に思っていたのですが、なんと3リッターエンジンでした。
1.6トンという決して軽くはないボディを、ほとんどストレスを感じることなく走らせるパワーは相当なもので、正直3シリーズにはオーバースペックでは?と感じた程のパワー感がありました。
しかし元々硬い印象だったBMWの乗り味は、ランフラットタイヤによって更に硬いと感じる乗り味になっています。足回りでも様々なチューニングをしているのは感じますが、正直「硬すぎでしょう」と思いました。
コーナーでの挙動はとてもナチュラルにセッティングされていると感じましたが、やはりボディと軸下から重さを感じます。それでも重量配分の工夫や足回りのセッティングによって安定した姿勢を保ってコーナリングしてくれます。
さすがに自分のクルマではないので、タイヤが悲鳴を上げるほどには攻められませんでしたが、とても良く出来た速いクルマだという印象です。
この硬い乗り味については好みが別れるところかもしれません。かといってラジアルタイヤにしてしまうと、足のバランスが崩れる可能性も高いので、交換するのであれば足回りとトータルで考えられたほうが良いかと思います。
それにしても3シリーズは大きくなりました。サイズ以外でもちょっと前なら5シリーズじゃないかと感じる装備や質感でしたので、以前の3シリーズのようなバランスを求めたい人には1シリーズの方が向いているかもしれません。
中古車なのにもかかわらず、私が持っている昔の感覚をスッと置き去りにしてしまうようなBMWの進化を感じました。
最後に、レバーが従来のスタイルを維持しながらも、完全にスイッチになっているウィンカーには最後まで慣れませんでした。
世界にたった1台、という愛車との出会いを求めている方の参考になれば幸いです。
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